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もし我が子が発達障害かもしれないと思ったら   WISC‐Ⅳ~うちのケースの場合~

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うちの子、ちょっと変?
そんな心配をしている親御さんはいませんか。

場合によっては、幼稚園や学校の先生から医療機関への受診をすすめられることもあるようですが「特に誰かに指摘されたわけでもないし、すぐに医療機関へ行くのはちょっと…」というときは、どうしたらいいのでしょうか。

カブトムシの母
カブトムシの母
我が家のケースをご紹介したいと思います。

まずは地元の教育支援センターへ

低学年までは「男子あるある」で済まされてきた息子

息子に発達障害の傾向があることが判明したのは4年生の1月でした。

前々から、「注意欠陥多動性障害」ではないかと疑っていましたが、

3歳児検診では「普通の元気なお子さん」と言われ、

幼稚園では「ちょっと手のかかる子」、

小学校に入ると低学年のうちは、だらしないのも忘れものが多いのも喧嘩が多いのも「男子あるある」で済まされてきました。

それが、3年生となり、息子が癇癪を起こすのをおもしろがった子が、わざとキレるようなことを言ってからかうようになりました。

受け流すことができない息子は、担任の先生もたじろぐほど形相を変えてキレ、その子に手を出してしまい、職員室や別室で「クールダウン」させられ、授業を受けさせてもらえないことが多々ありました。

カブトムシの母
カブトムシの母
しかし、ちょっかいを出してきた子の方は「口撃」だけで暴力はなかったためお咎めなし。もやもや。

そのころ息子は「学校に行きたくない」と頻繁に口にするようになりました。

そのうえ、相変わらず忘れ物やだらしなさもあり、やはりこれは何か問題があるのではないか…もし、客観的に調べられるようなテストがあるなら受けさせたいと、まず、市の家庭児童相談室に行ってみましたが、そこでは発達障害のテストなどはできないということで、市の教育支援センターを紹介されました。

教育支援センターで面談とプレイセラピーを受ける

2か月後に予約が取れた教育支援センターでは、臨床心理士さんが私の話をじっくり聞いてくれ、息子の方は、別室で遊びながら「プレイセラピー」を受けていました。

「プレイセラピー」(遊戯療法)というのは、安全な環境で遊び道具を使いながら、子どもが自分の気持ちや考えや行動を表現するのを促進する心理療法とのことです。

子どもにしてみれば、楽しく遊べるし、優しい大人がじっくり話を聞いてくれるので、最初は来るのを渋っていた息子も「楽しかった!また来たい」と大満足の様子でした。
私も話を聞いてもらって、少しすっきりしたのですが、肝心の「テスト」はすぐには受けられないということで、何度か通って様子見となりました。

月に1回、1回につき4~50分を3回ほど受けましたが、2月となり、新入学・新学期が近いためか、もっと深刻な事案が多くなったようで「様子を見る限り、発達障害ではないと思います。また、何かあったら新学年になって来てくださいね」と、結局、テストは受けさせてもらえませんでした。

専門家に「発達障害ではないだろう」と言われて安心はしたものの、なんだかモヤモヤしました。

ただ、友人のADHDの子は、ここで2,3回目にテストを受けていたのでケースバイケースのようです。

息子の場合、自分が楽しいことをしているときは、至っていい子。質問の受け答えもしっかりできるので、問題なしと判断されたのかもしれません。

カブトムシの母
カブトムシの母
キレて暴れているところを見てほしかったよ。

小学校でも「テスト」(WISC-Ⅳ)が受けられた!

4年生、いじめっ子とは別のクラスになり、平和な毎日を迎えたのもつかの間、異常に多い忘れ物とだらしなさで、担任の先生から「一度、お母さまにも(汚い状態を)見てもらった方が」と学校に呼ばれました。

そこで、発達障害があるのではないか…と相談すると「お母さまがそうおっしゃるなら」と、学校でテストを受けさせてもらえることになりました。

そのテストの名前はWISC-Ⅳ(ウィスクフォー)、発達障害の診断やサポートに利用される子ども向けの知能テストです。
(現在は第5版であるWISC-Ⅴになっているようです。)

そのテストによって、息子には発達に大きな凸凹があることがわかり、発達障害の可能性が大であることがわかったのです。

テストを受けたのは12月の初め、結果が出たのは1月の終わりだったので約2か月かかりました。

その前に、相談していた学校の相談員さんはWISC-Ⅳには懐疑的で、「受けても何も出ないこともありますよ。何か出ればいいですね。」と言っていたので、はっきりした結果が出ることは期待していなかったのですが…

なんと、とんでもない結果が!

WISC-Ⅳの衝撃的な結果

WISC-Ⅳには大きく4つの分野、言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度があり、その結果を数字で表し、その子の発達度合いや、得意・不得意を見ます。

数字の平均値は100、一般的には4つの数値に極端な差は出ないそうで、大きな差が出るのが、発達障害の子に多いそうです。

(ただし、このテストだけで発達障害と診断されるわけではありません。)

そして息子の結果は…

言語理解      146

知覚推理      115

ワーキングメモリー 100

処理速度      107

全検査IQ       126

というものでした。

言語理解に関しては上位1%以内に入る高さということで、すごい!と思わず喜んでしまったのですが、他の項目との差がありすぎるため、その高さを生かせないということでした。

そして、気になるワーキングメモリー。

これが低いと忘れ物をしたり、だらしがなかったり、衝動的になったりするらしく、発達障害の子は、この数値が低い傾向にあるそうです。

息子の場合、かろうじて平均値の100でしたが、試験をした先生の話だと、集中できる環境で100ということは、通常の雑音がある教室などでは100を切るだろうということでした。

また、テストでは、筆記試験だけでなく試験官の先生との面談もありましたが、「自分で自分をどう思っているか」という質問に対し、「あんまり我慢できなくて3年の頃の自分はすぐカッとなって嫌なやつ」「非認知能力がない」と答えていたそうです。

カブトムシの母
カブトムシの母
なに!?

「非認知能力がない」というのは、私がしょっちゅう息子に投げかけていた言葉でした。

「いくら頭がよくてテストの点数がよくったって、忘れ物する、だらしがない、すぐに投げ出すような非認知能力がないヤツじゃだめなんだからね!」と、自己肯定感を下げるような言葉をしょっちゅう言っていたのです。

息子が「言語理解が高い」と判断されたのは、「非認知能力が低い」と10歳の子にしては難しい言葉を使っていたからというのもあったのかもしれません…。

カブトムシの母
カブトムシの母
ごめんね、息子よ。しかし、この結果をどう捉えたらいいのか

発達障害だとはっきり診断できるのは医者しかいないということは知っていました。

なので、ここで白黒はっきりつけられないことは重々承知の上で「発達障害の傾向があるということですか」と聞いてみました。

すると、試験官の先生からは「それは、ここではっきり言うことはできないのですが…」

カブトムシの母
カブトムシの母
うーん、やっぱりね

「ただ、このような数値が出た子の傾向として、思春期に不登校になる子が多いです。」

カブトムシの母
カブトムシの母
え、不登校!?

ショックだったものの、3年生のとき、既に「学校に行きたくない」と言い、実際に行けなかった日もあったので、この言葉はとても現実味のあるものでした。

カブトムシの母
カブトムシの母
じゃあ、今はどうしたらいいの!?

WISC-Ⅳの結果を受けて、どう対応するのか

「病院に行った方がいいのでしょうか。」と尋ねると「それは、ご家庭の判断で…」と言われてしまいました。

そして、今後の対応として、

「そのまま通常クラスで授業を受ける」
「週に何日か隣の学校にある療育を受ける」
「放課後発達障害児向けの民間の学校に通う」

という選択肢が提示されました。

これも家庭で決めることだそうです。

そんなこと、急に言われてもどうしていいのか…。

すると、担任の先生と一緒に立ち会ってくれた教頭先生から、「よかったら、週に1回、私の方で取り出し授業をしましょうか。」というご提案がありました。

他の問題のある児童も教頭先生が取り出し授業をしているそうです。

帰宅してから夫とも相談し、お願いすることにしました。

(3学期だったこともあり、結局、3回ほどで終わってしまったのですが、片付けの仕方や、ソーシャルスキルトレーニングの市販教材をいくつかやっていただきました。)

病院についても、教頭先生から「今すぐに白黒つけなくてもいいのでは?」ということで行くのはやめました。

教頭先生曰く、今現在、本人は特に困ったことはないのに、病院で検査を受けることで「自分はどこかおかしいのではないか」と自己肯定感が下がってしまうことの方が心配だということでした。

確かに、本人は忘れ物をしても、机の周りをちらかしても全く困ってはいなかったので、そういう意味では現時点で「障害」ではないと言えるでしょう。

通常学級でも何とかやっていけているので、病院に行っても診断はつかないいわゆる「グレーゾーン」ということになるのかなと思います。素人判断ですが。

カブトムシの母
カブトムシの母
医療機関を受診するか否かというのは、いろいろな考え方がありそうですね。

まとめ

ということで、WISC-Ⅳ、受けてよかったです。

教育支援センターでさえ、なかなか受けさせてくれなかったテストをすぐに手配してくれた担任の先生に感謝です。

その担任の先生は「たった90分のテストで息子さんのことがよくわかりました。」とおっしゃり、クラスでも対応に気をつけてくださるとのこと。
そして、「これもお母さんの決断のおかげです」となぜか私を褒めてくださいました。

最初は何故かわかりませんでしたが、後から、先生が絶対発達障害だと思っている児童がいても、親が認めなければ、テストを受けさせたり、特別な支援を行ったりすることができないからなのかなと思いました。

確かに我が子が発達障害かもしれないというのは、認めたくない現実ですが、障害云々はさておき、子どもの特性を客観的に理解するというのは、大切なことだと思います。

今回、初めて名前を知ったWISC-Ⅳ、このようなテストは教育支援センターや医療機関でしか受けられないと思っていたので、学校で受けられたことはラッキーでした。

学校で受けるデメリットとしては、医療機関とは違って、はっきりした診断がつかないという点ですが(医療機関への紹介状なども学校では書いてもらえません。)、うちのような微妙なケースの場合は、それでも十分なのかなと思いました。

何より、長い間、疑っていた問題(息子に発達障害の傾向があるのか否か)が明らかになってよかったです。

夫は私の考えすぎだと言っていたけれど、母親である私の勘の方が正しかった!

と、テスト結果が出た当日は、ショックより、「スッキリ」の方が大きかったのですが、後日、発達障害のことを知れば知るほど、お先真っ暗な気分になり、私のメンタルもやられていくことになったのでした。

ABOUT ME
カブトムシの母
カブトムシの母
ADHD系一人っ子男子を育てる元毒親。50代。 4年生のとき、中学受験をしていた息子を過干渉・過管理。 結果、息子は1年で受験を投げ出し、自身は自己嫌悪と息子の将来を悲観し鬱状態に。 その後、様々な本や人々の声に救われ復活。 自分が幸せになることが、息子にもよい影響を与えることだと悟り、 「自分ファースト」でいくことに。 このブログでは、日々の体験や、過去の子育て経験などから、 様々な情報をお届けしたいと思っています。